1)適用される鋼板や部材の厚み

各ねじメーカーで若干異なりますが、大凡の値を以下に示します。
 

①標準タイプドリルねじ(パイロット、リーマドリルねじ以外)
□ 鋼板を鋼板に止める場合

 

□ ボード類(上部鋼板を含む)を鋼板に止める場合

 

適用厚み(T)は下記の通りとする。
     
鋼板を重ねた場合
鋼板を重ねた最上部に先穴があいている場合  
     
     
上部鋼板と下地鋼板の間にボード類、あるいは隙間がある場合
ボード類が硬質で、ボード類にめねじが形成される場合

 

適用厚みの上限は、切り刃先の鋼板に対する切削能力あるいは上部鋼板やボードの浮き上がり防止のパイロット部長のいずれか小さい方の値で決まるがイの場合に比べロの場合は、ほとんどボードの浮き上がり防止のみを考えれば良いため、上限値が上がる場合が多い。

②パイロット付・リーマ付ドリルねじ
パイロット部長が取付部材の厚みを超えるように設計されたパイロット付やリーマ付ドリルねじを使用することで、取付部材の浮き上がりがなくなり、最大の働き長が適用厚みの上限になる。
注:リーマ付ドリルねじのヒレ部は鋼板に接触の際、飛散することから、リーマ付ドリルねじの使用はボード類や木質材を取りつける場合に限定される。

 

2)ドリルねじの正しい使い方、誤った使い方

 

(1)鋼板と鋼板の間にボード類を挟む場合
正しい使用(パイロットを用いる)
 
誤った使用
 
使用後(不具合の例)
 
   
ドリル部の肩が下地鋼板をつきぬけ時、ねじ部は上部鋼板にかかっていない。
ドリル部が下地鋼板を穿孔中にねじ部が上部鋼板にかかっている。   取付部材が浮き上がったり、ねじ先端が焼きつく。

ドリルねじのパイロット部長(PL)>適用厚み(T)を使用すれば上部鋼板は浮き上がらない。

 

(2)ボード類や木質材を下地鋼板に止める場合
正しい使用(リーマを用いる)
 
正しい使用(パイロットを用いる)
 
ヒレでねじ外径より大きな穴をあけ、下地鋼板に当接時、ヒレが飛散する。
ねじ山がかかることなく下地鋼板とボード類に穴をあけ、その後ねじ山がボード類にかかる。

誤った使用
 
使用後(不具合の例)
 
     
下地鋼板への穴あけ時、ボードにねじがかかっているためボードが浮き上がる。

 

 

(3)ドリルねじの呼び長さは、働き長を目安に選定してください。
確実な締結のためには、ねじの働き長(最小、最大働き長)を求め、ねじのサイズを選定する必要があります。最大働き長は一般には下地材より完全に突き出たねじ部の3山(=3ピッチ)を除いた有効な締結長さをいいます。 求める働き長は、 ねじ部(全ねじ・半ねじタイプ)やドリル部(標準タイプ・パイロット・リーマ)の形態により異なります。

 

<各種ドリルねじの働き長>
 
 
標準タイプドリルねじ(全ねじ)
 
 
標準タイプドリルねじ
(半ねじ)
 
 
リーマドリルねじ
 
 
 
パイロット(PL)ドリルねじ